Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
大平 茂; Luo, G.; 中村 博文; 洲 亘; 喜多村 和憲*; 西 正孝
Fusion Science and Technology, 48(1), p.621 - 624, 2005/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)本報告では、プラズマ対向機器における現実的なトリチウム透過を模擬し、トリチウム透過量評価のためのモデル及び計算コードを検証するためのトリチウム透過試験体の新しい概念設計を示す。試験体は、TPLに設置されたITERのダイバータの照射条件(100eV以下の粒子エネルギー及び、高粒子束(1e+22/m/s))とほぼ等価の水素同位体プラズマビームを生成できるプラズマイオン源を使用する実証試験のために設計されている。試験体は、高粒子束のプラズマビームにさらされるプラズマ対向材が銅ヒートシンク上に接合されている多層構造のターゲットモジュールを備えており、銅のヒートシンクには加圧された冷却材(水)が閉じ込められている。予備実験のための試験体が製作され、繰り返し照射条件における接合部の熱的及び機械的挙動を確証するための電子ビーム照射試験が行われた。熱負荷試験後に、接合部に有意な欠陥等は観察されず、使用条件下における構造健全性が確認された。また、予備実験用試験体を用いTSTAで最初のトリチウムプラズマ照射試験を実施し、透過トリチウムの測定プロセスが確立された。中性子あるいは高エネルギーイオンビーム照射により欠陥等を模擬するターゲットモジュールを使用することについても考察する。
鈴木 哲; 上田 良夫*
日本原子力学会誌, 47(4), p.266 - 271, 2005/04
核融合炉の壁(第一壁とダイバータ)に入射する熱負荷とその軽減法,ダイバータの機能(ヘリウムの除去),壁材料に求められる条件と候補材料について説明するとともに、核融合実験炉ITERや発電実証炉を例に取り、プラズマに面する壁の構造を説明する。
栗原 良一
JAERI-Tech 2004-052, 39 Pages, 2004/07
核融合動力炉の設計において、コンパクトな炉で高い核融合出力を達成しようとすれば、プラズマから第一壁やダイバータ板上に数MW/mの熱流束と高速中性子束が作用する。その場合、第一壁表面や材料中に微小き裂が発生する可能性は十分考えられる。微小き裂が疲労やクリープなどによって有意な寸法のき裂に成長した場合、第一壁の構造健全性は非常に低くなる。第一壁内をき裂が貫通すれば、核融合炉の安全性を脅かす要因の一つになりうる。本報では、このような使用環境にさらされるフェライト鋼またはSiC/SiC複合材料で製造した核融合炉第一壁が抱える構造健全性上の課題を整理した。
逆井 章; 石田 真一; 松川 誠; 秋野 昇; 安藤 俊就*; 新井 貴; 江里 幸一郎; 濱田 一弥; 市毛 尚志; 礒野 高明; et al.
Nuclear Fusion, 44(2), p.329 - 334, 2004/02
超伝導トカマク装置へのJT-60改修が計画されている。原型炉に繋がる先進的な核融合技術として、JT-60改修装置(JT-60SC)の設計のために超伝導マグネット技術やプラズマ対向機器を開発した。JT-60SCの超伝導トロイダル磁場コイル用として、高い臨界電流密度を可能とする、高い銅比4のニオブアルミ超伝導素線を新規に開発し、量産化に成功した。この素線と、突合せ溶接で作った全長30mの丸穴四角のステンレス製コンジットを用いて、実機サイズのケーブル・イン・コンジット導体を製作した。この導体を使用して、リアクト&ワインド法(熱処理後に巻線作業を行う製作方法)を実証するR&Dを進めている。ニオブアルミ導体の歪み劣化が小さいことを利用したこの製作方法は、将来の大型コイル製作の技術的な信頼性向上と低コストに繋がる先進的な超伝導技術として注目されている。JT-60SCのダイバータへの熱負荷10-15MW/mに耐える機器として、スクリュウ管を銅製ヒートシンクに設け、これと炭素繊維複合材,緩衝材を一体ロウ付けすることで、良好なプラズマ対向機器を開発した。電子ビーム照射試験により、この対向機器は従来のスワール管の場合と比較して約1.5倍の高い熱伝達率を達成することを明らかにした。
逆井 章; 石田 真一; 松川 誠; 秋野 昇; 安藤 俊就*; 新井 貴; 江里 幸一郎; 濱田 一弥; 市毛 尚志; 礒野 高明; et al.
Nuclear Fusion, 44(2), p.329 - 334, 2004/02
被引用回数:7 パーセンタイル:22.95(Physics, Fluids & Plasmas)超伝導トカマク装置へのJT-60改修が計画されている。原型炉に繋がる先進的な核融合技術として、JT-60改修装置(JT-60SC)の設計のために超伝導マグネット技術やプラズマ対向機器を開発した。JT-60SCの超伝導トロイダル磁場コイル用として、高い臨界電流密度を可能とする、高い銅比4のニオブアルミ超伝導素線を新規に開発し、量産化に成功した。この素線と、突合せ溶接で作った全長30 mの丸穴四角のステンレス製コンジットを用いて、実機サイズのケーブル・イン・コンジット導体を製作した。この導体を用いて、リアクト&ワインド法(熱処理後に巻線作業を行う製作方法)を実証するR&Dを進めた。ニオブアルミ導体の歪み劣化が小さいことを利用したこの製作方法は、将来の大型コイル製作の技術的な信頼性向上と低コストに繋がる先進的な超伝導技術として注目されている。JT-60SCのダイバータへの熱負荷10-15MW/mに耐える機器として、スクリュウ管を銅製ヒートシンクに設け、これと炭素繊維複合材、緩衝材を一体ロウ付けすることで、良好なプラズマ対向機器を開発した。電子ビーム照射試験により、この対向機器は従来のスワール管の場合と比較して約1.5倍の高い熱伝達率を達成することを明らかにした。
加熱工学研究室
JAERI-Review 2003-010, 246 Pages, 2003/03
平成13年度のPSI合同研究会が、2002年3月15,16日に那珂研究所において開催された。本研究会は、ITER,JT-60,LHD等の核融合装置におけるプラズマ表面相互作用やプラズマ対向機器の研究開発に関する最新の研究成果を発表するものであり、研究会では合計27件の講演が行われた。本報告書は、講演要旨及び講演で使用されたOHPをまとめたものである。
斎藤 滋; 深谷 清*; 石山 新太郎; 佐藤 和義
Journal of Nuclear Materials, 307-311(2), p.1542 - 1546, 2002/12
被引用回数:37 パーセンタイル:89.18(Materials Science, Multidisciplinary)現在、ITER等の核融合炉の設計において、ダイバータ装置のアーマー材としてW(タングステン)合金の適用が検討されており、冷却構造体である銅合金との接合技術を開発する必要がある。われわれは、高い信頼性や強度を得られる接合法として注目されている熱間等方加圧(Hot Isostatic Pressing; HIP)法を用いたWと銅合金の接合技術の開発に着手した。Wと無酸素銅の直接接合の最適接合条件は1000・2時間・147MPaで、接合強度はHIP処理した無酸素銅とほぼ等しい。一方、Wとアルミナ分散強化銅との接合は、残留応力や酸化物の形成により、直接接合は困難であるが、両者の間に厚さ0.3mm以上の無酸素銅を挟むことで接合が可能となった。引張り試験の結果、厚さ0.3~0.5mmでは高温で接合強度が低下するため、厚さ1.0mm以上の無酸素銅間挿材が必要である。このときの強度はW/無酸素銅接合体やHIP処理した無酸素銅の強度をやや上回った。
斎藤 滋; 深谷 清*; 石山 新太郎
JAERI-Tech 2002-058, 30 Pages, 2002/07
現在、ITER等の核融合炉の設計では、ダイバータ等のアーマ材に高融点タングステン合金の適用が検討されている。一方、アーマ材の背後に接合されるヒートシンクには、その熱伝導率の高さや機械的特性から、無酸素銅やアルミナ分散強化銅などの銅合金が提案されている。プラズマ対向機器の製作には両者の信頼できる接合技術の開発が不可欠であり、原研では熱間等方加圧(Hot Isostatic Pressing; HIP)法によるタングステンと銅合金の接合技術の開発を進めてきた。本研究では金箔を用いたタングステンと銅合金のHIP接合試験を行い、最適なHIP条件の選択と、引張り試験による接合強度の評価を行った。その結果、最適接合条件は850・2時間・147MPaで、金箔なしの場合よりも150も低い温度で接合が可能となった。しかも接合強度は金箔なしの場合と同様であることがわかった。
洲 亘; 川久保 幸雄*; 大平 茂; 大矢 恭久; 林 巧; 中村 博文; 岩井 保則; 西 正孝; Gentile, C. A.*; Skinner, C. H.*; et al.
Fusion Science and Technology, 41(3), p.690 - 694, 2002/05
核融合炉内で高濃度トリチウム汚染した機器の効率的な表面トリチウム除去方法を開発することを目的として、紫外線レーザー照射法の有効性を検証する実験を行った。試料として、TFTR D-Tプラズマ燃焼実験で実際にトリチウム汚染したプラズマ対向機器を用いた。紫外線レーザー(ArF,193nm,200mJ,25ns/pulse,1~20Hz)による照射試験を実施し、照射前後の表面トリチウム濃度及び照射中のトリチウム除去速度を測定した。照射開始約30秒後にトリチウム除去速度は最大となった。また、照射後の表面と濃度は照射前のそれと比較して顕著に減少した。今回の試験により紫外線レーザー照射が表面トリチウムの迅速な除去に有効であるとの結論を得た。
佐藤 和義; 石塚 悦男; 内田 宗範*; 河村 弘; 江里 幸一郎; 谷口 正樹; 秋場 真人
Physica Scripta, T91, p.113 - 116, 2001/07
被引用回数:1 パーセンタイル:11.96(Physics, Multidisciplinary)2種類のアーマ材からなるダイバータ模擬試験体を中性子照射して高熱負荷試験を実施し、アーマ材の影響を調べた。試験体は、1次元及び2次元の炭素繊維強化炭素複合(CFC)アーマ材とアルミナ分散強化銅製冷却構造体からなり、無酸素銅の中間層を介して銀ろうで接合した構造である。試験体の照射温度は280~320、照射損傷量0.3~0.5dpaである。本試験体をITER定常熱負荷条件を模擬した5MW/mで10s間の加熱を実施した結果、照射量0.43dpaの1次元材及び2次元CFC材の表面温度は、それぞれ650及び1200に達し、未照射材より高くなった。これ、CFC材の熱伝導率が中性子照射によって低下したためであるが、その低下する割合は1次元及び2次元とも同程度であった。また、1000回の熱サイクル試験を実施した結果、接合部の剥離等は認められなかった。
秦野 歳久; 後藤 正宏*; 山田 哲二*; 野村 雄一郎*; 斉藤 正克*
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.207 - 212, 2000/11
被引用回数:3 パーセンタイル:26.42(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉においてプラズマ対向機器の一つであるブランケットの使用材料はヒートシンクにアルミナ分散強化銅、構造材にステンレス鋼を冶金的に接合することが提案されている。その接合部は多くの研究から機械的な強度が低下することがわかっているが、解析的に接合部に集中する応力を解くことは非常に困難である。本研究は異材料接合体の破壊挙動評価としてASTMの規格をもとにき裂進展試験を実施した。試験片は接合部にき裂を入れたものと接合部に垂直にき裂を入れたものを用意し、破壊力学からモードIによる挙動を評価した。試験結果より、接合部のき裂は各母材よりも速く進展し、接合部に対して垂直なき裂は接合部に到達したときの応力拡大係数により異なる挙動を示した。
斎藤 滋; 深谷 清; 石山 新太郎; 衛藤 基邦; 秋場 真人
JAERI-Research 2000-006, p.57 - 0, 2000/02
現在、ITER等の大型トカマク炉の設計において、ダイバータ装置のアーマー材としてタングステン合金の適用が検討されており、冷却構造体である銅合金との接合技術を開発する必要がある。われわれは、熱間等方加圧(Hot Isostatic Pressing; HIP)法を用いたタングステンと銅合金の接合技術の開発に着手し、現在までにタングステンと無酸素銅の直接接合は母材強度を達成している。今回はタングステンと、ITERのヒートシンク材候補材であるアルミナ分散強化銅との接合試験を行った。その結果、残留応力や酸化物の形成などの理由により、直接接合は困難であることがわかった。しかし、両者の間に厚さ0.3mm以上の無酸素銅を挟むことで接合に成功した。引っ張り試験の結果、厚さ0.3~0.5mmでは高温で接合強度が低下するため、厚さ1.0mm以上の無酸素銅間挿材が必要であることがわかった。このときの強度はタングステン/無酸素銅接合体や1000で処理した無酸素銅の強度をやや上回ることがわかった。
斎藤 滋; 深谷 清; 石山 新太郎; 衛藤 基邦; 秋場 真人
JAERI-Research 99-049, 36 Pages, 1999/08
現在、ITER/EDAをはじめJT-60SU等の大型トカマク炉の設計において、ダイバータ装置のアーマー材として高融点タングステン合金の適用が検討されており、冷却構造体である銅合金との接合技術を開発する必要がある。そこでわれわれは、高い信頼性や強度を得られる接合法として注目されている熱間等方加圧(Hot Isostatic Pressing: HIP)法を用いたタングステンと銅合金の接合技術の開発に着手した。本研究ではHIP法を用いたタングステンと無酸素銅の接合試験を行い、硬さ試験、組織観察及びSEM/EPMA分析や曲げ試験等による最適なHIP条件の選択と、引張り試験等による接合強度の評価を行った。その結果、最適接合条件は1000C・2時間・147MPaで、接合強度はHIP処理した無酸素銅とほぼ等しいことがわかった。
前原 直; 関 正美; 鈴木 哲; 横山 堅二; 菅沼 和明; 清野 公広; 今井 剛; 鈴木 靖生*; 奥山 利久*; 斎藤 房男*; et al.
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.355 - 361, 1998/00
被引用回数:5 パーセンタイル:44.27(Nuclear Science & Technology)低域混成波帯電流駆動(LHCD)用のアンテナ先端部は、プラズマ対向機器としての機能を持たせる必要がある。そこで炭素系繊維材を用いたアンテナ先端部モジュールの開発を行い、その高熱負荷特性について、電子ビームによる照射実験を行った。その結果、ITERの第一壁で要求される熱負荷の約13倍(3.2MW/m)をモジュールに2分間照射しても、炭素系繊維材にメッキした銅が剥離しないことが確かめられた。この高熱負荷実験及び結果につき、詳細に報告する。
佐藤 和義; 鈴木 哲; 江里 幸一郎*; 中村 和幸; 荒木 政則; 秋場 真人
Fusion Technology 1998, p.109 - 112, 1998/00
原研におけるITERプラズマ対向機器、特に、ダイバータ板の開発の成果について報告する。ITER7大R&Dプロジェクトの1つとなっているダイバータ板の開発は、ITERを実現する上で最重要項目の1つであり、参加各極の協力のもと精力的に開発が進められている。今回は、特に、実規模大のダイバータ試験体の製作及びイオンビームによる加熱試験の結果について報告する。試験体は設計寸法と同等の1.3m長であり、高熱負荷部には除熱性能と熱応力抑制効果の高い鞍型のCFCタイルを有し、高スパッタリング領域にはタングテスンを使用している。この内、特にタングステンについては、接合部の応力を緩和するため5mm厚さのCVDタングステンをコーティングした。イオンビームによる加熱試験を実施した結果、ITERの定常熱負荷条件(5MW/m,1000回)に耐えることを実証しタングステン接合の見通しを得た。
斎藤 滋; 深谷 清; 石山 新太郎; 衛藤 基邦; 佐藤 和義; 秋場 真人
Fusion Technology 1998, Vol.1, p.113 - 116, 1998/00
現在、ITER/EDAを始めJT-60SU等の大型トカマク炉の設計ではプラズマ対向材料として高融点タングステン合金の検討が行われている。特にダイバータのアーマ材にタングステンの適用が考えられており、冷却構造体である銅合金との接合技術を開発する必要がある。そこでわれわれは高い信頼性や強度を得られる接合法として注目されている熱間等方加圧(Hot Isostatic Pressing:HIP)法を用いたタングステンと銅合金との接合技術の開発に着手した。その結果、最適接合条件は1000C2h98MPa~147MPaであり、強度はHIP処理した無酸素銅母材とほぼ同じであった。破断箇所は接合界面又は無酸素銅母材側であった。一方、タングステンとアルミナ分散強化銅との接合試験の結果は、アルミナ分散強化銅中に含まれる酸素のために、接合界面にタングステン酸化物が形成されることがわかった。
神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 大楽 正幸; 中川 師夫*; 鈴木 康隆*; 千葉 秋雄*; 後藤 純孝*
日本セラミックス協会学術論文誌, 105(1228), p.1091 - 1098, 1997/12
被引用回数:1 パーセンタイル:18.67(Materials Science, Ceramics)C/C材の次の新プラズマ対向材料として、BCと炭素繊維から成る複合セラミックスを、ホットプレス法で作り、試験片を冷却せずに、電子ビームとJT-60のプラズマ加熱による熱負荷試験を行って耐熱性を評価した。高熱伝導(640W/m・K)の縦糸と折れ難い高強度(3.5GPa)の横糸炭素繊維から成る平織り(布)を作り、BCを含浸後、渦巻き状にして焼結した複合セラミックスでは、22MW/m(5秒)の電子ビーム照射により、表面が2500Cになり、BCが一部溶融しても、クラックは発生しなかった。同材料のタイルをJT-60のダイバータに設置し、中性粒子入射加熱(30MW,2秒)を含む15秒のプラズマ放電を572回繰返しても、局所的溶融は起るものの、クラックの発生は見られなかった。溶融は、表面がBCの融点を越えたためで、ITERで予定されている水冷を行えば、避けられる見込みである。
鈴木 哲; 秋場 真人
プラズマ・核融合学会誌, 73(6), p.581 - 587, 1997/06
原研におけるITER用プラズマ対向機器開発、特にダイバータ板開発の最新の成果を報告する。これまでの小・中規模試験体の高熱負荷実験において、ITERダイバータ板の設計熱負荷条件を満たす試験体の開発に成功した。一方、これらの実験から従来用いられてきた純銅製冷却管の熱疲労に重大な懸念があることが判明し、より高強度で疲労特性に優れたアルミナ分散強化銅製の冷却管を開発した。また、アーマ材も従来の1次元CFC材では熱応力による割れを生じやすいため、3次元繊維配向をもつCFC材を用いた試験体の開発に成功した。さらに、実機ダイバータ板のプロトタイプともいえる実規模試験体を開発し、高熱負荷実験に着手した。本報告では、これらの試験体に対する高熱負荷実験の結果、ならびに今後の課題について報告する。
坂本 直樹*; 河村 弘; R.R.Solomon*
Fusion Technology 1996, 0, p.407 - 410, 1997/00
ITERプラズマ対向機器では、ベリリウムと銅合金が接合された形態で使用される。このときの接合技術については、今までに多くの研究が行われてきたが、両者が高温下に置かれたときの化学的反応性については、十分明らかにはされていない。そこで、銅合金として第一壁候補であるアルミナ分散強化銅とベリリウムの反応素過程を明らかにするため、拡散対による反応性試験を行った。本試験の結果、400C以上で2種の反応生成物、即ちBeCu()相及びBeCu()相が生成し、さらに700C以上でBe-Cu()相が生成することが明らかとなった。また、Be-Cu()相が生成する際に非常に大きな体積膨張を伴うこと、冷却過程で相分解による体積収縮で相内にクラックが生成すること等が明らかとなり、両者を拡散接合するためには、Be-Cu()相の生成を極力抑える工夫が必要であるとの知見が得られた。
坂本 直樹*; 斎藤 滋; 加藤 将和*; R.Solomon*; 河村 弘
Proc. of 5th Int. Workshop on Ceramic Breeder Blanket Interaction, 0, p.207 - 214, 1996/00
ベリリウムは、核融合炉の第一壁及びダイバータ等のプラズマ対向材料として注目されている。特に、ダイバータとして利用される場合は、銅合金との接合による強制冷却が想定されている。この場合、ベリリウムと銅合金の両立性が問題となる。本研究では、これらの観点から、ベリリウムと無酸素銅、ベリリウム銅及びアルミナ分散強化銅との両立性を調べた。この結果、何れの銅合金についても相及び相が400Cから生成し、加えて700Cでは相が確認された。また、アルミナ分散強化銅については顕著な反応が見られた。